|
ドクターユキオフィストップ >> ようこそ! ドクターユキオフィスへ >>土井英司氏後編

社長、経営コンサルタント、発明家、数々の資格・学位取得者としてジャパン・ビジネスの波間をしなやかに駆ける臼井由妃が、時代を牽引するゲストに迫る対談コーナーです。
毎回、各界をリードする著名人を迎え、とびっきりのトークをお送りします。
連載第一回のお客さまは、編集者、ライター、バイヤー、そして出版コーディネーター、プロデューサーとして書籍にかかわるマルチな才能を惜しみなく発揮し、経営者としても内外の熱い注目を集める土井英司氏です。
書籍等のオンラインショップ、アマゾン勤務時代に考えていたことは? エリエス・ブック・コンサルティング起業のきっかけは? 時代を見据えた果てしなき夢は? そして夫であり父親である家庭人としての素顔は?
ドクターユキならではのシャープ&ホットな質問、にゲストの意外なホンネが飛び出すスペシャル・トークをお届けします。
臼井 個人事業からエリエス・ブック・コンサルティング(※以下エリエス)という形で会社組織に発展させた土井さんから見て、個人で出版プロデューサー、コーディネーターをなさっている方をどう思われますか?
土井 彼らは組織として動かない。それはなぜだろう、と昔から考えてたんですよ。自分が独立したらその理由がすぐにわかりました。これって個人でそこそこ食べていくにはけっこういい商売なんです。しかし、そこが、業界が広がっていかない理由なんだって思ったの。
臼井 ああ、そうですね、確かに!
土井 要はそこで満足するじゃないですか。だから自分はそこに絶対陥っちゃいけないなって。それって、編集者の代わりに自分が足で稼いで、って世界でしょ。それがイヤで、「ほんなる!」をつくったんですよ。
臼井 日本初、といわれる著者と編集者がコンタクトを取れるポータルサイトですよね。
土井 本来、編集者というのは料理人。それなのに料理人が海に行って一本釣りしてるのはどうかと思ったし、一本釣りする人が多少増えても全体としてはあまり大きな変革ではない。そういうことではなく、マーケットの中で発掘できるしくみをちゃんと確立したいと。その中で自分の目利き力を発揮したい。そこはもう個人じゃない形でやろうと思ったんです。
臼井 なるほど。非常にわかりやすいお話ですね。では、最近増えている、「本を書きたい」という人についてはどう思われますか?
土井 ビジネス書の世界における問題解決策って、すごく細かいものが求められてるんですね。だから個別の体験みたいのを話していただくのは非常にありがたいと思います。ただその一方で、インチキなもの、著者のひとりよがり的なものなど、読者の視点に立っていないものが蔓延するのは厳しい。今回の『成功読書術』にも書きましたが、情報化社会はインチキが出やすい社会。そういう中で本物を見極めなければならないので、逆に自分がちゃんとしたフィルターをつくらなければ、という意識は高まりますね。
臼井 お仕事の話を離れて土井さんの素顔といいますか、プライベートな部分をお聞きしてもよろしいですか? いま凝っていることとか、マイブームがあったら教えてください。
土井 マイブームですか? うーん・・・・・・、何かあるかなあ。意外と趣味がないんですよ。食べることはけっこう好きなんですけど、なんだろう・・・・・・、あ、出張だ!
臼井 出張マイブーム!
土井 出張すると、行った先々でいろんなものを見たり食べたりできるじゃないですか。出張食べ歩き。きのうも和歌山へ行ったんです。ハモのしゃぶしゃぶ食べてきました。あとね、和歌山ラーメンも食べました、ちゃんと(笑)
臼井 私も出張が好きなんですよ。カッコよく言うと、違う場所に身を置くと、感性が磨かれるような気がするの。
土井 それはあります。ホテルに泊まると、すごく身が引き締まりますよね。あのリラックスした感じと引き締まる感じのバランスがいい。自分の空間だけど自分の部屋ではない。
臼井 ホテルって必要最低限のモノ以外、一切置いてないから、原稿も書けるし読書も進む。パソコン持って行かなければもっと集中できますね。
土井 ふだん雑務に追われてゆっくり考えられないことも熟考できるいい機会ですよね。
 |
家族を大切にする土井氏が奥様、臼井にはさまれての3ショット。公の場でもおしどり夫婦振りをうかがわせる |
臼井 プライベートをもうひとつ。土井さんといえば、奥様はもちろん、お子さんをとっても大事にされている印象があります。
土井 カミさんにしろ、子どもにしろ決めていることがあって、それは“仕事に家族を巻き込む”ことなんです。
臼井 巻き込む、ですか?
土井 ボク自身がそのように育ったんです。商売をやっていた父親の事務所に遊びに行くと、いろんな仕事を言い付かるんですね。大した仕事ではないのですが、ボクにとっては本当に楽しかった。小学校に上がるころは電話応対してましたよ。ちゃんと用件を聞いてメモして、留守だったらコールバックできるようにとか。
臼井 かけてきた方もまさか電話の相手が小学生だとは思わないでしょうね(笑)
土井 だから自分もそうしようと。実際に手伝える、手伝えないは別として、自分の仕事を家族に見てほしいんです。見て、理解してもらって、ボクはこんな仕事をして、これでみんなでゴハンを食べられるんだよ、とか、自分はこんな信念を持ってやっているので協力してくださいとか、ちゃんと言いたい。最近、子どもが「大きくなったら本つくる」とか言うんですよ。
臼井 すごい! 3歳と4歳で!?
土井 リップサービスかもしれない(笑)。でも男性でも女性でも差別なくできる仕事ではありますし、最終的にどうであれ、そういうふうに言ってくれる中で彼女たちなりに何か感じるものがあればそれでいいかなと思うんですよね。
臼井 これからの具体的な方向性についてお聞きします。『成功読書術』のあとのお仕事は決まっていますか?
土井 『成功読書術』のあとは、法人向けと個人向けの本、両方を考えています。法人向けの方は、インターネットマーケティングの本。一般向けに出そうと思っているのは『速読と選書』、これについて書こうと思っています。
臼井 法人と個人と、両方やっていかれるというのも土井さんならではですよね。プロデューサー・土井さんとしては、このような著者を育てたいとか、考えていることはありますか?
土井 ボクがなぜこの仕事をしているかというと、“自分に投資できる人間”を増やしたいからなんですね。
臼井 自分に投資できる人間?
土井 そう。それはどういうことかというと、たとえば、ワイドショーなど一般受けするコンテンツって、他人のために自分の時間とお金を消費してるんですよ。
臼井 ああ、そうですね。
土井 そのお金のほんの一部でもいいから、自分のために投資したらどうなんだろうなという思いがあって。ビジネス書があんまり売れないのがいい例でしょ。
臼井 確かに、売れないですね。
土井 ビジネス書が売れる世の中になってほしい。皆さんが自分の仕事とか人生に投資する意識を持つようになるのがボクの理想なんです。個々の人生は最大のエンターティンメント、ですよ。
臼井 エンターティンメント!
土井 人が良くなることも嬉しいけれど、自分自身が良くなっていくことはもっと楽しいし、そういう自分になることでより人にも優しくなれると思うんです。生きがいを持ってイキイキ生きている人が世の中に増えてくれればいいなって本当に思うのです
。
臼井 最後に、土井さんがすすめる本の読み方、選び方を教えてください。ビジネス書に限って言えばどんな方法でしょう?
土井 ビジネス書に関しては、著者が何者であるかがとても大事ですよね。著者のプロフィールをちゃんと見て買う必要があります。
臼井 では、本屋さんに行って探すという作業をおすすめしたいですか?
土井 両方あっていいと思います。アマゾンには「この本を買っている人はこの本も買っています」、みたいのがあるじゃないですか。あれってけっこう信用できると思うんですね。やっぱり分類すれば自分に近い人が読んでいる本は自分も興味を持てる分野だし、その中でみんなが名著だとおすすめしている本はそれなりの理由があるんです。
臼井 似た感性や同じ方向の思考を持っている人とは気が合うし、肌合いというか居心地も良いですものね。
土井 ええ。でも、自分が全く知らない世界やジャンルで本を探そうと思ったら、アマゾンでは難しいんです。だから書店で現物を見て判断するべきですね。本屋さんへ行くと意外な発見もありますよ。手に取った心理学の本をよく見たら、あ、これってビジネスでも使えるな、とか。
臼井 歴史コーナーに置いてあるけれど、じつは経営術、このパターンも多いですよね。
土井 そうそう。それを見極めるのはやっぱりその場で見て判断するしかない。それで本屋さんで選んだ本をアマゾンで見てみると「この本も・・・・・・」の部分で、イモヅル式に良い本が掘り出せるんですね。発掘するには書店、よりその分野の見識を深めるにはアマゾン。両方をうまく使い分けるといいですね。
臼井 「土井さん・本」、で連想するものといえば、毎日更新されている“ビジネス・ブック・マラソン”ですが、お仕事と個人的に読むものを合わせたら年間どれくらい読まれるんですか?
土井 年間1000冊くらいです。
臼井 その1000冊は全部手元に残しているんですか?
土井 将来的にはそうしたいのですが、いまは難しいです。いままで10000冊くらい読んできた中で家にあるのが4000冊くらいですから4割ですね。だから1000冊のうち400冊くらいかな。
臼井 増える一方ですよね。将来、記念館みたいのをつくってはいかがですか?
土井 あ、それ、夢なんですよ。お金ができたら、意識の高い方が訪れてボクのおすすめの本を読んでいただける、そんな私設図書館をつくりたいんです。
臼井 かなりいい本でも絶版になっちゃったりしますから、とってももったいないですよね。そういう記念館みたいのがあるとありがたいです。
土井 そう言ってくださる皆さんの交流の場としても活用していただきたいですね。
臼井 それはぜひ実現してくださいね。その記念館に本を置いていただけるよう、私もがんばります。今日はどうもありがとうございました。
このページのトップへ↑ |