ドクターユキオフィストップ >> ようこそ! ドクターユキオフィスへ >>飯田 ようこ氏

今回ゲストにお迎えしたのはシンシアスタイル株式会社代表取締役の飯田ようこさんです。
世界おもてなし料理研究家、食と生活のデザイナー、ライフバランスコンサルタントなど、さまざまな肩書きで幅広く活躍する飯田さん。そのバイタリティーはいったいどこから生まれてくるのか。飯田さんの原点とも言える生い立ちの記憶から、起業を目指す人へのメッセージまで、見どころ満載のトークをお届けします。
PROFILE
飯田 ようこ
YOKO IIDA
シンシアスタイル代表取締役社長。ライフバランスコンサルタント、食と生活のデザイナー、世界おもてなし料理研究家、キャリアデザイナー・子育て・教育支援アドバイザー。
千葉県生まれ。食品関係の商家に育ち、まかない料理を作る経験の中で、幼いころから接客の心得や日本料理の基本を身につける。
学生時代を海外で過ごし、寮生活で出会った世界各国の料理に感動を受け、世界の食文化に興味を持つ。その後、学生結婚、出産、子育てなどを経験しながら独学で料理を学ぶ。
外資系企業の役員秘書として働くかたわら、週末に自宅で料理教室を開催。2004年10月に料理研究家として本格的に事業をスタートさせる。現在は、料理教室にとどまらず、2006年12月シンシアスタイル株式会社を設立し、会員主催の講座やカルチャー教室、各種パーティやイベントなどプロデュース事業も展開。また、女性のキャリアデザイン、起業、子育て、教育支援、離婚問題、心のケアなどのコンサルティング分野でも幅広く活躍中。 オリジナルブランド「シンシアようこ」も好評。 講演活動、執筆活動も精力的に行っている。 著書に『ひき肉たっぷり元気になるラザニア』(東洋経済新報社)がある。
シンシアスタイルホームページ
http://www.sincere-style.com/
飯田ようこオフィシャルサイト
http://sincere-style.com/yokoiida/
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PROFILE
臼井 由妃
YUKI USUI
1958年生まれ。東京都出身。東京家政学院短期大学家政学部卒業。株式会社健康プラザコーワ代表取締役。短大卒業後、さまざまな職種を経験し1991年、33歳で28才年上の夫と結婚。同年、病気を機に一線を退いた夫にかわり健康器具販売会社経営の道に。1995年に発明した男性機能補助用具「パワーリングネオ」は、2005年現在40万個を売る大ヒット商品に。1998年「健康医科学博士号」、ハワイアンカレッジより「名誉学術博士号」、2000年「経営学修士(MBA)」、2001年「理学博士号」を取得。平凡な主婦が社長に転身、5年で100億円企業に成長させる。現在、起業プランナー、経営コンサルタント、発明家、作家として活躍中。健康・美容・ダイエットの分野にも精通し、若い女性に多くのファンをもつ。全国で行われる講演は年間約100件にのぼり、官公署、地方自治体、学校法人、中小企業団体など幅広く行っている。2003年、日本テレビ系「マネーの虎」に出演。温かさと厳しさが備わったコメントにより人気を博す。「忙しい人の即効!勉強術」「Dr.ユキの楽学合格法―資格で億万長者になる」「金なしコネなし経験なし社長の超・経営術」等著書多数。 |
臼井「飯田さんに初めてお会いしたのは、もう3年以上前なんですよね。そのときは、とにかく頑張っている方だなという輝きを感じたのを覚えています。さっそくお聞きしたいんですが、そもそも飯田さんが起業されたきっかけはどんなことだったんですか。」
飯田「もともと10代のときに「お料理に関連する仕事に就きたい」という夢を持っていたんですけど、学生結婚をしてしまったり、そのあと出産したりということで、料理の世界では食べていくことが難しいというのを知って、一度あきらめているんです。」
飯田「 学生結婚をしたので、とにかく生活のために稼がなくちゃいけないということで、どんな仕事でもしてきました。ただ、自分の中でお料理が好きだったので、仕事としてできなくても、週末に自宅でパーティを開いたり、お友達のところで料理を作るということをやっていました。みなさんから「料理おいしいね」って、褒めていただいてたんです。」
飯田「 しばらくの間は「今はまだまだ子どもも小さいし、生活があるから、お料理のことは将来環境が整ったらやりたいな」という夢として考えていたんですけど、娘がちょうど高校を卒業するときに──そのときはシングルマザーになっていました──私にこう言ったんです。
「生活のためとか、私のためとかじゃなくて、ママ自身のために、ママの好きな仕事をしてほしい、そして、ママが幸せになることだけを考えてほしい」と。」
飯田「そのころは、ある程度の準備もしていたんですけど、娘のことも気がかりで、いつ起業すべきか時期を探していたときだったので、その一言が何物にも代え難い力になりました。それまでは、娘との関係にも亀裂や葛藤があったりと、いろんな戦いを経験したこともあったんですけど、その一言が私の背中を押してくれたという感じでしたね。
」
-ユキ’s eye-
お嬢さんが背中を押してくれたというのは、これほど心強いことはないですよね。このメルマガに登場される方には、いろんなきっかけで起業される方がいらっしゃいます。周りの人から「起業の勉強はいい加減にして、そろそろ自分でやってみたら」と言われて、「そうかな」と後押しされる人も多いんですけど、身内に後押しされてというケースは意外と少ないんです。
特に会社勤めをしているご夫婦で、ご主人が起業を考えている場合などは、リスクが大きいのではないかと反対されるケースが多いですよね。
飯田さんの場合は、お母さんのいろいろなところを見てきたお嬢さんだから、お母さんが自分のためにやりたいことを我慢しているというのが女として切なくなっちゃったんじゃないかと思うんですね。いい育て方をされたというのを感じるエピソードですね。
臼井「法人化する前に料理教室をオープンされたと伺っていますが、「料理教室」って一言で言っても、タレントさんが主宰しているものもあれば、有名な料理研究家がやっているケースなど、いろいろありますよね。その中で、飯田さんなりの「売り」を作ることが重要だったと思いますが、どのように考えられましたか?」
飯田「私は子育てをずっとしてきているので、手間暇をかけずに、本当に簡単で「おいしい」と一言言わせるお料理を作ることを考えてきました。見た目も、盛りつけ方も、時間をかけなくても、おいしく見せる法則があるんです。それをやるだけで、本当に素晴らしいおもてなし料理ができるというのを、自分自身が生活の中で培ってきました。」
飯田「 また、海外留学の経験があったり、外資系企業で何年か働いたこともあって、世界のお料理にも携わるようになりましたので、その世界のお料理をアレンジして教えようということを一つのコンセプトにしたんです。世界のおもてなし料理を、おいしく、簡単に、短時間で、見た目もよく作るということですね。」
飯田「「簡単に」を売りにしようと考えたのは、私自身4歳から実家のお手伝いで、お料理を作ってきた経験の中で、「手際よく」というところから教えないとダメだなと感じていたということがあります。ですから、工程も本当にムダを省いていくやり方を重視しています。特に、今の女性って忙しいし、いろんな習いごともしていますよね。そうした中で、毎日作らなくちゃいけないと考えたとき、いい意味で手抜きをすることが必要なんじゃないかなと思います。」

飯田「 あと、料理ってやはり頭を使いますよね。そして、何度も作っていくことによって、イメージがわいてくるようになります。そういう発想を豊かにすることが大切だと思うので、私は調味料の味をお教えしていくんです。調味料を足していくときに味見していただいて、また足して味見していきます。そうすると、何回か作っていくうちに、調味料の味がだいたい分かりますから、確実に再現できるようになります。」
飯田「 どこかのレストランに食べに行ったときにも、「ああ、これおいしい!自分でも作れたらなあ」と思うことがありますよね。でも、シェフはおいそれとレシピを教えてはくれません。そのときに調味料とかスパイスの味をだいたい覚えていると、「おそらくこれが入っているだろう」というのが想像つくんですね。全部が正しくなくても、これとこれを組み合わせたら、おそらくあの味になるんじゃないかということで、失敗なく作ることができるんです。私のお料理教室では、一緒に試食するときに、そんなことも話し合いながら、わいわいやっています。」
-ユキ’s eye-
私も料理は好きなんですけど、やはり「短時間で」というのはポイントだと思います。人によっては難しいノウハウを教えているケースもあるようですが、こだわりすぎると、とても疲れてしまったりします。それが料理をつくらないきっかけになってしまったら、とても悲しいですよね。
特に、「時間がない」というのは、主婦の方もOLさんも言っていることなので、飯田さんの教え方は、そういう方たちに受ける要素があるという気がしますね。
臼井「よく料理研究家の方のプロフィールを拝見すると、例えば、フランスの○○に留学して、○○氏に師事して本場のフレンチを学んで……といろいろ書いてあるのを読んだりすることがありますけど、飯田さんの場合は、どのように料理を学ばれたんですか。」

飯田「早く結婚してしまったというのもあって、生活も大変だったので、まとまった期間習ったという経験はなかったんです。ただ、実家が商売をしていたので、4歳から否応なしに料理を手伝っていたので、そういう意味では基本的な要領は小さいときにマスターしたと思います。あとは味付けとか盛りつけとか、いろいろな食材のこととかを自分で勉強してきたという感じです。それからセンスって、持って生まれたものもあったりするのかなって思います。」
飯田「 というのも、普段の生活の中でひらめくことがあるんです。例えばテレビで映画を見ているだけでも、映画に出てくる料理から発想したり、いろんなレストランに通って、そこからヒントを得たりもします。単発で一日だけ有名なシェフがデモンストレーションをするといった場にもちょこちょこ出て行って、参考にしています。いろんな方たちのいい部分を、自分のものにしていくということですね。」
飯田「 日本の場合、「どこかで習った」「有名な先生に師事した」っていうと、すごく安心するのかもしれませんけど、私の場合はあえて「我流です」と言っています。そして、もっと深く習いたいという方には、他の教室を紹介してしまうんです。自分が培ってきたものでお教えするということに、自分の中で絞って活動しています。
」
-ユキ’s eye-
自分で培ってきたものに絞って教えるというのは、料理教室を存続をしていく上でも、いいやり方だと思います。私は有名な料理の先生も知っていますし、教えていただいたこともありますけど、実際には彼らの動きを見ているだけなんですね。動きを見て「わー、すごいな、手際がいいな」と、動きのかっこよさにほれぼれするんです。何を教えてもらうかというと、段取りとムダのない動き、あとは道具の使い方とかでしょうか。最終的にはどう覚えるかというと、結局は自分で食べて何回もやって失敗して……ということだと思うんですね。だから、あえて飯田流で通されるというのが、説得力があるんじゃないかなと思いますね。
臼井「料理関係以外にも、起業される方ってどんどん増えていますよね。女性の方も増えていますけど、飯田さんから見て、そういう状況について思うことや、アドバイスがあれば教えていただきたいと思います。」
飯田「起業、特に女性起業家がすごくもてはやされる時代になってきたということで、女性のチャンスというのは広がっているのは確かです。ただ、起業をするということは、自分が動かなかったら収入を得られないわけですから「すべて自分!自分の力で切り開いて行く」なんですよね。スタッフがいても、経営者がすべてを決めていかなくてはならない。何があっても責任を取らなくちゃならないということが、自分でもやってみてよくわかったことです。」
飯田「 だから私がお伝えしたいのは、起業することって楽しいことだけじゃないんだよ、今まで趣味でやってきたことが趣味でなくなってしまうんですよ、ということなんです。よく「趣味の延長が仕事に」なんて言いますけど、実際には趣味どころの話ではなくて、生きるため、社員や社員の家族を守るため、ということを考えると、よっぽどの覚悟と責任感と、何があってもへこたれないという強靭な精神力がなかったら経営は無理だと思うんです。私自身が相談を受けるときには「どれだけの覚悟がありますか」と逆に聞きますし、おこがましいのではありますが、経営者の資質をはじめ、発想の豊かさや、人を魅了できる輝きなどについてもお話させていただくんです。」
飯田「 そして、キーファクターとして人とのつながり、要するに人脈が大切ですね。いい人脈をつなげていかない限りは、やっぱり経営者としては成り立ちません。そういう意味では、相手を配慮する心配りとか、思いやりとか、謙虚さとか、女性が本来持っているものプラス、今まで男性が持っていた決断力や強さも持ち合わせないと、経営を継続していくことができないと思います。」
飯田「 一人いい人脈ができたら、いい方の周りには必ず素敵な方がいますので、点と点から線へとつながり、幾重にも重なる信頼で築かれた人脈の輪が広がっていきます。ただし、私もときどき「人を紹介して」と頼まれることがありますが、初めて会ったとか、どこかで名刺交換しただけでは、軽々しくご紹介できないわけですよ。その方との交流から、信用できる方だと確信ができて初めてご紹介できるわけなんです。だから、「簡単には人脈は築けませんよ」ということもアドバイスさせていただくようにしています。
」
臼井「飯田さんご自身は、どういう形で人脈をお作りになったんですか。」
飯田「私は本格的に起業する前に、週末起業という形で、利益は求めないで何年かお料理を教えてきたんですね。その料理教室に生徒さんが20人だけいたんですよ。そして私は浅はかだったので、それで料理教室を起ち上げて成り立つと思いこんで始めたのですが、実際は成り立たなかったんです。」
飯田「みなさん忙しくて、習い事をいっぱいしているんです。必ずしも料理教室に毎回くるわけじゃない。それでも、その20人の生徒さんが私の人脈だったので、「大変なの、このままだと料理教室やめなくちゃならないかも」と、泣き言を言ってしまったんです。それまでだったら、ずっと外資系で働いてきたので泣き言は言わなかったんですけど、もうこの際言っちゃえ、と。」
飯田「 そうしたら、生徒さんたちが「ええっ!? それは困る」と言ってくれたんですね。「じゃあ、これだけのスペースがある教室だし、サロンなんだから、パーティをしましょう」とか「こんなビジネス展開をしたらいいんじゃないですか」とか「私はこんなことを習っていて教えられます」というような意見がどんどん出てきて、料理教室だけではなくて、会員さんが先生になって講師をするという、ちょっとしたカルチャースクール的な形に展開していったんですね。」
飯田「 同時に友達も紹介してしてもらって、会員制にしたので、どんどん会員さんが増えていくという形になって、口コミで登録が2000人くらいにまで増えていって、今は料理教室がそんなに開催できないくらい他のお仕事の方が増えたんです。イベントやパーティプロデュース他、女性のキャリアデザイン、起業、仕事と家庭の両立、子育て、教育支援、離婚問題、心のケアなど、ライフバランスのコンサルタントとして、ご相談とか、講演やセミナーなどの分野でのお仕事も広がっています。それらは、有難くも私自身の人生で培ってきた経験を通して、知恵や知識を思い存分お伝えできるので、楽しく取り組ませていただいています。人脈が増えていく中で、「これだけの経験をしているのだから、こんなこともできるんじゃないか」といった私自身の可能性を高めるお仕事もいただくようになって、そこでできないと言ってしまうと終わりなので、どんどん挑戦しているうちに幅が広がってきたという感じですね。
」
-ユキ’s eye-
私自身も、ときどき「社長、大丈夫?その仕事は断った方がいいんじゃないの?」とか言われることがありますが、「来る仕事は拒みませんのでやらせてください」って、ずっと言ってきたんです。
そういう姿勢でいると、「結局断るんじゃないか」と半信半疑ながらも、とりあえずはオファーが来やすくなるんですよね。そして打ち合わせのときにスケジュールを見て、「あ、大丈夫です。この日までにはできますよ」と、その場で納期を言ってしまうことで、相手も本当に大丈夫なんだと思ってくれるわけです。で、約束通り仕事をやると、「忙しいのに、一生懸命やってくれた」ということで、また仕事がもらえるんですよね。そういう感じで、私の場合も、最初にやっていたことから、どんどん違う仕事もできるようになっていったわけです。
興味があっても苦手なことって誰しもあると思うんですけど、でも、周りにその分野に長けている人が必ずいるんですね。そこで、いい意味で人に甘えて「こういうことがあるんですけど、ちょっと教えていただけないですか」と言うと、教えてくれるんです。そうやって教えてもらったことを自分流にアレンジしてしまえばこっちのもの。だから飯田さんのような自由な料理教室があっていいと思うんです。
臼井「自分がこういう道が好きだというのが一本あるというのは当然なんでしょうけど、でも、もしかして、それも人から影響を受けたり環境によって、いくらでも変わったりしますよね。」
飯田「私のホームページを見ると、もちろんお料理についても紹介していますけど、ビジネスのコラボレーションだったり、パーソナルコンサルティングだったり、人をプロデュースするとか、いろんな項目があるんです。それを見た人から、「えっ?飯田ようこさんは料理研究家じゃなかったの?なんでそんなに広げちゃうの?そんなことをしていたら、どっちつかずで、どれも中途半端になっちゃうよ」と言われるんですけど、もちろんビジネスとしてコアな部分は確立していますし、会員の皆さまからもそれらのサービスの要望もあったので、需要と供給が一致してスタートしたんです。ちょうど魚を獲るときに投網で獲るみたいに、「いろんなお魚が入っていればいいな」くらいの気持ちで、今はやっています。確かにいろんな意見があるとは思いますけど、全部が完璧じゃなくてもコアをしっかりと持って、ビジネスにぶれが生じなければよいのではと思っています。」
-ユキ’s eye-
飯田さんは、やりすぎとは思いませんし、むしろまだまだやってほしいと思います。私も「やりすぎ」「出しすぎ」とか言われ続けていますから(笑)。でも、本人が楽しんでやれれば一番いいんです。周りに何を言われても、本人が楽しく輝いていれば、「なんか彼女このごろ楽しそうだね。今やっていることが合っているんだ」と見てくれるようになるので、それが一番いいんじゃないかと思いますね。
臼井「それでは、今の飯田さんにとって最も影響を受けた人、あるいは本などがありましたら教えていただきたいのですが。」
飯田「仕事の上でというと、やはり家族でしょうか。実家が自宅兼で商売を営んでいましたから、ずっと後ろ姿を見てきたわけです。実家の商売にも紆余曲折があって、借金取りが来たり、怖い世界の人たちが、うちのお得意様の方を追ってきたりということもありました。それでも、母も父も、そういうことに負けずに毅然と対応している姿を目の当たりにしたのが大きかったですね。もちろん素晴らしい経営者の方はたくさんいらっしゃると思いますが、商売の神髄は両親から学んだかなという気がしています。」
飯田「それから読書体験ということで言えば、デール・カーネギーの『道は開ける』という本に影響を受けました。実は、私にはうつ病がひどい時期があったんですね。そのときに、どんな本を読んでも、まったく心に響いてこなかったんです。確かに『道は開ける』を読んでも、途中で嫌になってしまったんですけど、少しずつ読み進めていく中で、「諦めなければ、必ず光を見出して道が開ける」という言葉が私の心の中に刻まれたんです。今思うと、それが一番、人生を支えてくれた言葉だったかなと思います。
」
臼井「いろんなことに好奇心があるって大事ですよね。どうしても経営者は「仕事が恋人」とか「仕事が道楽」だよという場合が多くて、私も確かにそう言っている方なんですけど、いろいろなことが好きで、いろんなものに手を出す人の方が魅力的ですよね。私も飽きっぽいとよく言われるんですけど、いろいろなことにチャレンジしてみる方がいいかなって思っています。」
飯田「私も、うつ病とか脳に関する本を全部読みあさったんですけど、何も響かなくて、余計自信をなくすばかりで悪化への道を辿っていったんです。当時は子どもだけでなくて、義理の弟二人の面倒を見ていて、夫が帰ってこなかったり、生活苦もあったりと、要するにいろんなことが一気に自分にのしかかってきて、それでも手を抜けなかったんですね。」
飯田「親の大変な後ろ姿を見ているから、「人に甘えちゃいけない」とか「どうしても頑張らなきゃいけない」という気持ちがあって、それで自分を責めるという悪循環だったんですね。ついには自殺未遂もしてしまったのですが、そこからどうやって克服したのかというと、人に甘えられる自分になったということなんです。」
飯田「それまで、ずっと両親には心配かけちゃいけないということで、うつ病であることを隠し通していたんです。でも、結局は親元で1ヶ月預かってもらうことになったんですけど、そのときの安堵感が大きかったんです。「何があっても、おまえのことを一生面倒みてやるよ」と言ってくれた一言が、心にじわーっと入ってきて……。あとで、だいぶよくなってから思い返すと、一生面倒なんて見られるわけないだろうと、思うんですけど(笑)。」
飯田「 あのときの姿を見たら嘘でも言ってあげなくちゃならないと思ったんでしょうね。愛ですよね。そういう意味では、本当に、人それぞれにうつ病の克服の仕方って違うと思うんですけど、私はそうやって立ち直ったんですね。
」
-ユキ’s eye-
飯田さんのお話は、経営者としても大事なことを語っているように思います。
相反するようですが、経営者は自立心があって、何事にも負けない不屈の精神がなければいけないのだけど、一方、人に甘えられる人じゃないと務まらないという面もあるんです。
特に飯田さんは、昔の私とよく似ているなと思うところがあります。以前の私も、「自分がしっかりしていればこんな間違いはなかった」「あのとき私さえきちんとしていれば、みんな幸せになれたのに」というように、物事を全部抱え込んでいたんです。そうやって抱え込むのが、いいことだと思っていました。でも、今は違います。確かに、それで乗り切れるくらいのことだったら全然平気なんだけども、乗り切れないものもあるんですね。
5年くらい前に、どうしても乗り切れない大きな波がきたときになって初めて、「ああ、ここは人に甘える方がいいんだ。逆にみんなも喜ぶんだ」と切り替えたんですね。そのときから、仕事の質とか人脈とかも変わったんです。どんどん楽になって、むしろ仕事の質も上がっていった気がするんです。あとになって聞いたら、「臼井さんはトゲが取れた。すごいナチュラルになったから、きっと良い仕事ができるよ」と周りにも言われました。
早くその段階に持って行った方が、いいと思いますね。特に飯田さんみたいな根っから真面目な人だと、「いい加減になろう」と思ってもなりきれないでしょうから、少しいい加減になろうかなくらいでちょうどいいかもしれないですね。そうすると周りも「私がついてないとダメなんじゃないの」と仕事をやってくれますし、そうすることで周りも伸びるんですよね。
そして、自分にしかできない仕事に集中できるから、結果的に自分を大きくすることができると思いますね。

臼井「この対談は10月にアップするのですが、そのあたりから、今年の終盤にかけて何かイベントや講演の予定があれば、ぜひお知らせください。」
飯田「大きなイベントのひとつとして、田町の「女性と仕事の未来館」というところで
10月21日(日)13:00〜子育てセミナー「100人100色の子育てがある!子育てから得る親の成長としあわせとは…」を異色でユニークなパネリストとのお二人と開催します。
告知ページ
http://www.sincere-style.com/sstyle/seminar/index.html#20071021
また、10月24日(水)、27日(土)には、「速読講座! その場でスピードアップ画期的なメソッド☆」
告知ページ
http://www.sincere-style.com/sstyle/seminar/index.html#20070905
10月28日(日)18:30〜毎回大好評のワインバーの支配人による「パーティ形式ワイン講座---シチュエーション別でマスターするワインの知識とマナー」
告知ページ
http://www.sincere-style.com/sstyle/event/index.html#20071028
そして、料理教室もいろんな展開を計画しています。例えば、私は海外留学の経験があるので、よく皆さんから「英語をしゃべれていいね」って言われるんです。だけど、英語って生活の中で使わないと、どんどんさびていきますから、お料理と英語をタイアップした教室を開催しようと思ったんです。どういうことかと言うと、生徒さんは日本人に限定して、私が全部の工程を英語で話していくんです。レシピは日本語なんですけど、調味料の話も英語、手順も英語。もちろん分からなかったら「ヘルプ」と言えばすぐに日本語に切り替えますけど(笑)。そういった英語で教える料理教室を始めるということと、あとシニア向けとか男性向け、あるいは3対3とか4対4で女性と男性が一緒になった、ちょっと合コン的なものなど、参加者を特化したものを考えています。バツイチ限定とかも面白そうですね。
」
臼井「普通の料理教室だと思ってホームページを見たら、いろんなことが書いてあるというのは個性があって面白いですね。ところでプライベートなことをお聞きしたいんですけど、今凝っていることってありますか。」
飯田「2つありまして、まず乗馬。月に何回か馬に乗りに行きます。それとフルートなんですが、1年くらい先生に来ていただいて練習しています。フルートなどは、仕事をしていると忙しくて練習しなくなるので、定期的にホームパーティを開催して、私のフルートをお披露目する機会を作ってしまうんです。人に聞かせるんだから頑張らなければ、ということで、曲を徹底的に練習する。そうすると、身が入るというわけです。聞いているみなさんはハラハラしているでしょうが、私自身はプレッシャーを感じながらも楽しんでいます。」
-ユキ’s eye-
乗馬は私も2,3度やったことがあるんですけど、姿勢がすごくよくなりますよね。あと目の高さが高くなるので、世界観が変わるんですね。偉くなるわけじゃないんですけど、私なんか、もう徳川家康の気分になっちゃって(笑)、ちょっと視点が高くなっただけで、世界観が変わるというのが、目からウロコですね。飯田さんの趣味は動と静の2つで面白いですね。フルートを人に聞かせることで努力するというのも、時間密度の濃いやり方だと思いますね。

-ユキの編集後記-
今、テレビでいろいろな料理番組をやったり、いろんな料理本が出ていますけれど、本来は女性であろうと、男性であろうと、料理をきちんとできるのは大事なことだと思います。「おいしい」というのと、「人に迷惑をかけない」という条件を満たした上で、どんな人でも是非料理をやってもらいたいなと思っているんです。そうすることによって、子どもの情操教育にもなるし、料理って男性的な部分と女性的な部分が同居している行為なので、男の人は繊細な部分を身につけられると思います。仕事の中でも、なかなかそういう行為ってないので、料理を作ることを通じて仕事力もきっと磨かれると思います。料理って、自分磨きの最高の手段だと思いますし、下手な資格の勉強よりもはるかに身になるものですからね。私も、いつか料理教室をやってみたいという目標を新たに持ちました。
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