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晴皓氏

社長、経営コンサルタント、発明家、数々の資格・学位取得者としてジャパン・ビジネスの波間をしなやかに駆ける臼井由妃が、時代を牽引するゲストに迫る対談コーナーです。
毎回、各界をリードする著名人を迎え、とびっきりのトークをお送りします。
今回のお客さまは河越晴皓氏。全国各地の文化や伝統を地域ブランドとしてお菓子の形に育て上げる“お菓子の総合プロデューサー”寿製菓株式会社の代表取締役です。
ドクターユキならではのシャープ&ホットな質問、にゲストの意外なホンネが飛び出すスペシャルな「ツイてる!」トークをお届けします。
PROFILE
河越 晴皓
SEIGO KAWAGOE
昭和35年11月21日鳥取県生まれ。22歳で京都産業大学を卒業後、神奈川県の小売業社に入社、4年間勤務。27歳の時に寿製菓株式会社に入社。32歳で社長に就任し、現在14年目。同社は、飴・キャラメル等を生産する菓子メーカーとして昭和27年に創業。その後、観光ブームの到来に合せ観光みやげ菓子部門に進出をはかり、以来全国に営業を展開してきた。ライフスタイルの変化や価値観の多様化が進み、菓子に対するブランド志向・本物志向の傾向が強まる中、「常に新しく、高い価値の創造」をテーマに、「全国各地の単品ブランドと店ブランドを創造するお菓子の総合プロデューサー」として、グループ各社の卸売事業部門と小売事業部門を通じて、最高の商品やサービスの提供を目指して邁進している。「銘菓因幡の白うさぎ」「九十九せんぺい」など、鮮度・品質にこだわった単品ブランドを展開する一方、「お菓子の壽城」や「KAnoZA」、北海道の「ルタオ」、「御菓子司つきじちとせ」、「赤い風船」「ラ・ママン」などの地域性を追求した小売店舗・店ブランドで、全従業員参画のもと日々「熱狂的ファンづくり」の実践を行っている。 |
PROFILE
臼井 由妃
YUKI USUI
1958年生まれ。東京都出身。東京家政学院短期大学家政学部卒業。株式会社健康プラザコーワ代表取締役。短大卒業後、さまざまな職種を経験し1991年、33歳で28才年上の夫と結婚。同年、病気を機に一線を退いた夫にかわり健康器具販売会社経営の道に。1995年に発明した男性機能補助用具「パワーリングネオ」は、2005年現在40万個を売る大ヒット商品に。1998年「健康医科学博士号」、ハワイアンカレッジより「名誉学術博士号」、2000年「経営学修士(MBA)」、2001年「理学博士号」を取得。平凡な主婦が社長に転身、5年で100億円企業に成長させる。現在、起業プランナー、経営コンサルタント、発明家、作家として活躍中。健康・美容・ダイエットの分野にも精通し、若い女性に多くのファンをもつ。全国で行われる講演は年間約100件にのぼり、官公署、地方自治体、学校法人、中小企業団体など幅広く行っている。2003年、日本テレビ系「マネーの虎」に出演。温かさと厳しさが備わったコメントにより人気を博す。「忙しい人の即効!勉強術」「Dr.ユキの楽学合格法―資格で億万長者になる」「金なしコネなし経験なし社長の超・経営術」等著書多数。 |
臼井 「さて、今回は、すでに『ツイてるシール』というものをいただいてしまったんですが、寿製菓株式会社の河越晴皓社長をお迎えしております。はじめまして。」
河越「はじめまして。」
臼井「“お互いの第一印象”をみなさんに伺っているんですが、まずは私から。ホームページのお写真しか情報がなかったんですが、ご年齢がわからなかったんですね。違ってたら失礼なんですが、40歳になったかならないかくらいではないかと思ってたんですが…」
河越「今45歳で、今年46歳になります。」
臼井「ホームページのお写真はやせてた時のものなんですか?」
河越「やせたり太ったりで。この2カ月で10kgやせたんですよ。」
臼井「意図的に?」
河越「いえ、ちょっと病気気味で…」
臼井「そうですか。写真より、第一印象よりだいぶお若く見えますよね。」
河越「ありがとうございます。」
臼井「写真もお若く見えるんですが、熱意とか、あるいは動きとかがどうしても見えないものですから。ところが、お会いしてみるとお若いし、お肌のつやもいいし、本当に“ついてるな”って感じで…」
河越「『ついてるお』って名前なんです。漢字で書くと都為輝男、『都合がいいため輝いている男』。自分で自分のことを『自分大好き都為輝男』って呼んでるんです。シンガーソングライターなんですよ。」
臼井「シンガーソングライターとしても活動されているんですか?」
河越「いえいえ、『ツイてる音頭』ってのを自社のホームページでご紹介しているだけなんですけどね。今日は『ツイてるストラップ』も持ってきていますので、よかったら差し上げます。ホームページでも販売していて、毎月100万円以上売り上げがあります。」
臼井「すごいですね! ありがとうございます。うちもお土産をご用意してますので、それは後ほどお渡しします。で、第一印象はお若くてエネルギッシュで、『ツイてる』が口癖ですよね。私、口癖は人間を作ると思っているんです。元気じゃないときでも元気だ、不調なときでも絶好調だっていうのが口癖なもので、相通ずるお話が聞けるかな、と楽しみにしております。」
河越「私から見た臼井さんは、生命力のある人だな、って感じ。のたれ死にしない、たくましいタイプ。お考えの通り、成功の領域、ツイてる領域の中にいます。」
臼井「あ、ありがとうございます。」
河越「お互いがツイてるレールに乗ってる人ですね。」
臼井「今日の対談で、『ツイてる』という言葉が何回出てくるか、楽しみですね。」
河越「うれしい、楽しい、ありがたい、ツイてる、幸せだ、こればっかりですよ、私。」
臼井「それはもう、自分で言ってる言葉を自分が聞いて影響されて、周りの人もそれを聞いて影響されて、その周りの人も影響されて幸せになっていって…」
河越「そう、そういうのが好きなんです。好きなのが、楽しいのが一番。」
臼井「現在、多くのグループ企業をまとめる社長でいらっしゃるんですが、自分の代になって志してきたこと、目指してきたこと、変えてきたことなどをお聞かせ願えませんか。」
河越「はい。私が二代目なんですが、自分を含めて従業員の人が幸せになる、金銭的にも、心の満足度的にも、そういう舞台、我々が活躍するステージが寿製菓グループだと思っているんですよ。それを一番に考えています。それを実現するためには、お客様に喜んでいただくことが必要だということで、『喜びを創り喜びを提供する』という経営理念を掲げているんです。まあ、これは先代から引き継いだものなんですが、人様に喜んでもらう喜びを自らの喜びとして生きていくということです。これは限りがありません。永遠に追求する価値観で、判断基準でもあります。」
臼井「なるほど。」
河越「それを具現化した形として、『熱狂的ファン作り』というのをスタンスとしてやってきました。今日、熱狂的なファンを1人作る。経営者である私も、社員も、お菓子を作る人も、経理をやる人も、販売する人も、商品開発やる人も、全部一緒。熱狂的なファンを1人作るんだ、と。熱狂的ファンを1人作ることを、自分たちの喜びとしている。それを経営理念としてやってきた。それを自分の喜びとできるという価値観の仲間が集まって、今のところお菓子を中心としたビジネスでやっていくと。売り上げが今年で156億円程度なんですが、売り上げとか利益とかって終わったことなんですよね。」
臼井「うん、結果論ですよね。」
河越「終わったことはどうでもよい。それよりも、例えばお礼状であったり、感謝の言葉だったりっていうのは明日を約束する。同じ経営者としてわかっていただけると思うんですが、今日どうだったかということはどうでもよい。飢えなきゃいいんですよ。明日の約束が一番ほしいんです。」
臼井「明日が見えないってのは一番悲しいですもんね。」
河越「従業員たちが幸せになっていくことが前提ですから、明日をどう約束していくかというのが重要なんです。今日の結果自体は明日の何を約束してくれるものではない。結果は目指すものであって、終わったら捨てていくもの。プロセスしか生きてこない。そのプロセスを大事にしていくことが、会社の経営のスタイルだと思っているんです。」
臼井「なるほど。熱狂的なファン作りというのは初代であるお父上のころから言っていたことなんですか?」
河越「『喜びを創り喜びを提供する』というのが父のころからの経営理念で、それを現代風に具現化したのが『熱狂的なファン創り』ということなんです。幹部とともに『経営100箇条』という経営哲学集を創ったんですが、そのほとんどが『熱狂的なファン創り』を目指しています。」
臼井「こんな風にキーワードが掲げてあるとわかりやすいですよね。いろんな会社の経営理念などを拝見する機会も多いんですが、わかりやすい言葉で書いてないと、絵に描いた餅になっちゃいますもんね。」
河越「で、こういうのってよく壁に貼ってありますよね。」
臼井「あれも、下手すると壁と一体化してオブジェみたいになっちゃってて、ただ貼ってあるだけになっちゃって、忘れられてしまってるものが多いじゃないでしょうか。」
河越「そう。要は、実践していることだけが大事なんですよ。で、実践するためには理解しなくてはならない。理解したことを自らの行動と照らし合わせて、それを表現していくことが大事なんですよ。実はね、うちの朝礼スタイルは変わっているんです。」
臼井「え、どんな風に?」
河越「経営100箇条の中から1つを選んで、誰か1人を指名する。で、2〜3日後の朝礼で、それについての自分の体験や実践と決意を述べさせるんです。3分くらいで。要するに、朝礼で発表することも大事だけど、自分と向き合うことが一番大事だと。例え、ちょっとずれていても、経営を自分のものとしてとらえることが何よりも大事だと思うんです。当事者意識と主体性を持った、自分が渦の中心であると思える人たちの集団を作りたいんです。命令されて動く、決まってるからやるってのは嫌いなんですよ。自分が探し出してやるような仕事、どうやってやってやろうかという考える仕事、規範となるべきことと、自分の行動を照らし合わせる時間、問答こそが一番大事で、それをやることによって発表して認めてもらう。だから、ほめられまくりの朝礼なんです。」
臼井「いいですね。」
河越「恥ずかしがり屋だと立ってるだけでしゃべれなかったりするじゃないですか。ならば、その立っている姿さえほめてしまう。」
臼井「それはとても上手な人作りですね。『経営者のスタンスを理解しろ』なんて言ったって、自分は被雇用者だから知らないよ、みたいな風潮ってあるじゃないですか。頭ごなしにいくら言っても伝わらない、自分で体験したり向き合わなければ。その朝礼のやり方というのは河越社長がご指導なさったんですか?」
河越「ある会社で近いこをやっていたんですが、上の方から見て社員たちの考え方を正すというのがその会社のやり方だったんです。でも、認めてもらう、ほめてもらう方が人間は伸びますよね。」
臼井「同感ですね。自分を評価してくれること、注目してくれること、愛情を持って接してくれること、つまり相手にされることが非常に心地よいんですよね。」
河越「無視する、否定するんじゃなくて、その人の存在を認めること、期待することが経営だと思っているんです。」
臼井「ただ、認める、期待すると言っても、単純な“ニコポン”みたいのはやりたくないんです、私は。新人社員なんかに対しても、『ああ、いい仕事してるね』『いいね』って、短い言葉であっても声をかけるのが効果があったりして。」
河越「僕なんかはね、かなり叱るんですよ。」
臼井「え、そうなんですか!?」
河越「その場で『アホかお前、何やってるんだ』とね、でも、短く。そこに愛情を感じるかどうかですよ。」
臼井「しかり方って本当に難しいんですよね。声の高さや場面や相手の性格によっても違ってくるし。だらだらと無意味に長い時間しかり続ける人っているじゃないですか、ねちねちと言うか、自分のストレス発散みたいに。だいぶ後々まで引きずったりして。あれって本当に逆効果ですよね。」
河越「基本はその場でしかる。しかも短く。それが効く。だけど、後で一緒にお酒でも飲みながら、その人に対する期待はしっかり述べておかないと、生きてこないですよ。」
臼井「そうそう、自分は誰からも相手にされてないって思わせたらだめですよね。」
河越「怒ってもくれない、ほめてもくれない、関わってくれない、それではだめですね。」
臼井「怒られるのって、一方で気持ちいいことだったりしますよね。今の若い子たちって、親にも怒られたことない人が多い。だから、社長が自分のことしかってくれた、ていうのは効果ありますよね、やっぱり。」
河越「僕はみんなに言ってるんです、しかるならその場でしかれ、と。ただし、短く。そしてフォローをきっちりやれと。」
臼井「システムじゃないけど、そこまできっちりできていれば、しかられた方も傷つかないし、がんばろうって気にもなる。よくないのは、いつまでもいつまでもぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ言って、しかも終わったかと思えばまだ続く、みたいな…」
河越「そういうしかり方をする人は、世の中に対して仕返ししてるんですよね。誰かにやられてるんです。」
臼井「その通りですね(笑)」
河越「そうじゃなくて、世の中すべてがもともとのぴかぴかの状態に戻る訓練をした方がいい、と思っているんです。世の中は一番はじめの状態が一番すばらしい。赤ちゃんは生まれたての状態が一番かわいいでしょう? 親を中心に大人が、あるいは友人たちが否定的なことを埋め込んでいるです。それをひとつひとつ取り除いていって、ツイてる・ありがたい・うれしいという感情を埋め込んでいって、もともとのぴかぴかの状態に戻るのが人生だと思っているんです。」
臼井「今度は、御社の具体的な企画について教えていただきたいんですが、この1〜2年で考えてらっしゃることはございますか?」
河越「たくさんありますよ。今年は4月29日恵比寿に「コートクール」という、チョコレートブラウニーの専門店を立ち上げ、8月1日にはチョコレートの専門店を立ち上げますし、通信販売の企画もたくさん進んでますし、もういろいろです。」
臼井「その中で、うまく行きそうだという企画と言うのは…」
河越「うーん、僕は、この世レベルでうまくいくことと、あの世レベルでうまくいくことの2種類に物事を分けて考えるんですが、この世レベルでうまくいくことっていうのは“未来力”ですべてが決まって来る。未来力っていうのは、未来に対してどうなりたいっていうのが人間で一番大切なところ。楽観的でいいんです、これに対しては。お酒でも飲みながら『こんなことがしたいわ』『こうなりたいわ』ってのが大事なんです。」
臼井「素直に自分を表現するところから始まりますからね。」
河越「過去から現在までのベクトルがある、一方で現在から未来までのベクトルがある。現在から未来が見える人はいない。それは超能力者だ。でも、未来に行っちゃうと現在は過去になる。だから、未来から過去である現在を見るようにしてるんです。未来からなら、現在から未来までの道筋、ベクトルってのはわかるわけでしょ。“未来完了型感謝”ってのが僕の特徴なんです。」
臼井「あー、なるほど。」
河越「一年の始まりに出雲大社に行って、『今年も一年ありがとうございました』って言うんです。その年のお礼を年初にするんですね。朝起きた時も、『史上最高の一日です』って始めるんです。」
臼井「未来から入るんですね。」
河越「そう。だから、『やりたい、こうなりたい』ってだけの話なんですよ。楽観的思考から入って未来を想像すれば、そこまでの道筋、つまりそこへたどり着くためのやり方が見えてくる。その、未来を想像するイメージがどれだけ強いか、なんですよ。最近ではスポーツの世界でもそんなことが言われてきていますが、その力が強いことが大事なんです。で、今度はその具体策に対して、徹底的に悲観的になって、最悪の場合をも想定して検討するんです。」
臼井「なるほど。」
河越「スタートは楽観的思考でよい。それで具体策が見えたら、今度は悲観的に綿密に調査するんです。どうなってもうまくいくようにしてしまう。それから大胆に行動していくというのが僕のスタイルなんです。だから、うまく行きそうかどうか、じゃなくて、うまく行くためにどうするか。」
臼井「そうか、楽観だけだと絶対失敗しますもんね。」
河越「予測自体は楽観的に行って、未来から悲観的に現実を検討する、これが大事なんです。お恥ずかしい話ですが、3年前までの5年間はずっと赤字だったんです。いろんなことがちょっとずつずれてたんですね。そのずれを、『ツイてる運動』でだいぶ修正することができたんです。」
臼井「すばらしいことですね。」
河越「別の会社の社長の話なんですが、『今年どうですか?』と聞いたら、『これこれこうなるから、こうです』と答えた。で、僕は『それは無理だ』と言ってやったんです。『そんなことわかってるんだったら去年やってるでしょ?』って。」
臼井「そう。それで失敗してることに気づかずにまた同じことやってるから…」
河越「最初に未来があって、道筋が見えるから方策を立てることができる。この世ではこれが一番強い。でも、あの世で勝つ方が大事なんです。あの世ってのは輪廻転生で言う来世のことなんですが、この世が赤、不幸な色で染まっているとしたら、未来つまりあの世も赤に染まっているんです。じゃあ、あの世を幸せの青色で染めようと思ったら、この世を青色に変えてしまえばいい。終わったことはキリストでもお釈迦様でも変えられないけど、受け止め方は全部変えることができる。辛いこと、悲しいこと、あんなことなかったらよかったのに…というのを、あの程度でよかった、あんなことがあったから今の自分があるんだ、と思った瞬間に、この世もあの世も全部青になる。」
臼井「それはまさに共感ですね。経営者なら誰でもそうだと思いますよ。あの時あんな失敗をしたけど、それがあって今の自分がある、それに対してありがとうと思えるんですよね。失敗するのは嫌だけど、経験という財産が残る。それをまた研究して、未来に向かっていけばいいわけですしね。」
河越「未来に対して、少なくとも多少は足しになるわけですよね。」
臼井「たとえ100分の1とかでもね。」
河越「あの世から見たら簡単なんですよ。ツイてるかどうかだけなんです、僕はね。この世での未来力、あの世でのツイてる度が大事。過去全部の肯定していけば、ツイてるレールに乗れる。レールに乗ったら外れないようにしないといけないから、毎朝『ツイてる』を100回、寝る前100回、口に出してます。」
臼井「朝100回、夜100回なんですか?」
河越「そう、しかも1分以内で。長かったらだめです。唱え方も工夫して。ババババン、バンバンバンというリズム。」
臼井「講演する人なんかはテクニックとして使ってるんですけど、大波小波のリズムですね。人に響く、人を引きつける話し方。」
河越「あー、そうなんだ。一緒ですね。で、それを狭い部屋で早口でやるとより効果的なんです。言ってみれば一種の宗教みたい(笑)。この宗教を、シールを売りながら広めていってる感じですね。」
臼井「狭い場所で、極端な大人数ではなくてある程度の人数でやるとさらに効果があるんですよ。」
河越「あまり人にそういうことやらせるのはなんなので、自分がツイてるレールから外れないようにね。だから、昼間も当然ツイてる・楽しい・ありがたい、ばっかりになるんですよね。そして、それを準急、急行、新幹線に変えていく技が大事だと。で、これは人から教えてもらったんですが、熱意×能力というのがあるんです。」
臼井「なるほど、考え方×熱意×能力ね。」
河越「短期だと熱意×能力ですよね。失敗した人、事件になっちゃった人、見ているとみんな考え方がマイナス。これはよくない。いかに人に喜ばれるか、いかに自分も楽しいか。」
臼井「楽しいオーラを出している人には楽しい人は寄ってくるし、楽しい集団になると、変な人が来ても寄せ付けないし。」
河越「僕はね、楽しくないエネルギーの人のところには足が向かないし、言葉が出ないんですよ。で、これはやめとこう…って。」
臼井「それはありますね。理屈じゃなくて、体が反応してしまうと言うか。不思議ですよね。」
河越「考え方がまだまだですけど、整えてくことによって、努力の度合いをどんどん増やしていくことによって、腕を磨くことによって、考え方×労力×熱意のかけ算の値がどんどん増えていく。これが、準急を急行に、急行を新幹線にしていくコツだと思っているんですよ。」
臼井「現在はどのレベルですか? まあ、場合によって準急だったり急行だったりすると思うんですが。」
河越「100点満点で自分がどれくらいかと聞かれれば、2点ぐらいだと思いますね。やっと結果が出始めてきた。いい影響が周りに波及し、ちょっとだけ変わってきている。ナルシストですからね、人に喜んでもらえたら、もう最高なんですよ。」
臼井「社長業の人はナルシストでないと、自分の存在感が…」
河越「ただ、僕はまだ100段階の98ステップあるわけですから、それをクリアしていくには、さっき言ったことを実践していくべきなんだろうなぁ、と。で、人に喜ばれること、喜ぶ言葉、思いを、顔つきを、実践。うちの証券コードは2222なんですが、『2』と発音すると口の端があがって笑顔になる、いい顔になる。いい顔の方が人から愛されるもんね。いい言葉、いい顔、喜ばれる行動、そんなことを心がけていきたいんです。」
臼井「お話を聞いていて、相通じるところがあるんですね。」
河越「ありがとうございます、ツイてます。」
臼井「お話もおもしろいし、講演活動をやられてはどうかとも思うんですが。」
河越「それがね、時間がない。うちの人間に“未来力”の話と“ツイてる”っていう4次元・5次元の話をして、いろいろな角度から伝えて、そしてやる気にさせるということがまだまだできない。他人に伝えることがまだまだできないんです。」
臼井「私も“他人”ですけど、十分伝わってますよ(笑)」
河越「うちの会社説明会にいらしたらびっくりしますよ。みんながアンケートに『今日は来てよかった、ツイてる』って書いてくれたりして。」
臼井「『ツイてる』、そこがいいですよね。」
河越「“熱狂的ファン創り”で会社説明会をやってるんですよね。」
臼井「今お話を伺っているだけで、私も熱狂的ファンになりつつあるんです。すごく伝わってきます。講演とかやられたら、あっという間に熱狂的ファンを増やせると思うんですが…」
河越「僕はね、年間300日くらいは従業員と飯を食うようにしてるんです。一対一の時もあれば数人でということもありますが、そうやって関わりを密に持っていくことを通して、従業員1人1人をやる気にさせていきたい。ここはね、譲れないと思ってるんですよ。」
臼井「なるほど、会社、あるいはグループ一丸になって熱狂的ファン創りに取り組んでいきたい、ということですね。」
河越「5年前に、ある会社の社長さんとお会いして、『河越さん、調子はどうですか?』なんて聞かれたことがあるんです。で、僕は『従業員はがんばってます、ただし、私の方針がよくない』って答えたんです。するとその社長は、『それは違う。河越さん、従業員はがんばってないですよ』と言われた。内心、見てもないのに何を言うんだと思ったんですが、妙にガツンと来た。なぜかと考えたら、力ある人が努力して結果を出せるのは当たり前。努力しても結果を出せないのは力がないと言うことでしょ? 僕はよその会社の社長に対して、自分の会社の従業員は力がない、と言ってしまったわけなんですよ。」
臼井「うーん、わかります。」
河越「で、僕はあやまりながら会社の全部の部署を回った。で、言ってやりました、『このままでは会社が潰れるんで、みなさん3倍働いてくれ』と。」
臼井「それで、みなさんの反応はいかがだったんですか?」
河越「『わかった』と。要するに、期待されたうれしさとして受け取ってくれたんですよ。あなたががんばったら会社はよくなるぞ、と。あなたもがんばることが会社をよくする一番の方法だぞ、と。」
臼井「一番単純明快ですよね。」
河越「それから僕は営業活動をいっさいやめたんです。その時間があったら従業員と関わりを持つ方がはるかに有益だと思って。」
臼井「その切り替えが、言ってみれば現在につながる好成績のスタートだったわけですね。」
河越「自分で営業やって成績があがるくらいなら大したことない。そう思って、営業はスパッとやめました。」
臼井「それはよくわかります。」
河越「で、従業員と深く関わること、人間として経営者としての考え方を高めることはもちろん、それから流行情報の収集に努めるようになりました。移動の列車の中で『CanCam』を読んでみたりね(笑)」
臼井「それでまた自分の中の知識を蓄積したりとか、大事なことですよね。」
河越「そうそう、楽しいと思える相手と会ったりね。でまあ、従業員1人1人と一緒に成長していくこと、自分自身の“未来力”を鍛えることに重点を置いてやってきました。“未来力”が怪しくなれば、会社全体が困る訳だし。で、“未来力”を鍛えていくと、こうしたい、ああやりたいっていう感覚に間違いがなくなってくるんですよね。結局のところ、従業員全体が幸せになるために、熱狂的なファンであるお客様が幸せになるためにやってるわけなんで、間違えようがないんですよ。」
臼井「そういう大前提がないままに、ああしたい、こうしたいっていうのは単なるエゴ、わがままですもんね。そんな人が多いような気がするんですよね、あまたある会社の社長さんの中には。」
河越「だからね、僕は欲が深いんですよ。自分のため、なんてのはまだまだ欲が浅い。おれが世界平和を作るんだ、くらいの方が欲が深くていいですよね。」
臼井「なるほど、ステージが高いですよね。」
後編に続く→
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