ドクターユキオフィストップ >> ようこそ! ドクターユキオフィスへ >>川北 英貴氏

資金調達・事業再生・財務コンサルティングの代表取締役でいらっしゃる川北英貴さんをお迎えした今回。自身も経営者とコンサルタントを両立しているドクターユキにとって、共感する部分の多い、そして勉強になるお話ばかりでした。堅い業務内容のようで、その素顔は愛にあふれたパパ、という川北社長の起業家へのメッセージは見逃せません!
PROFILE
川北 英貴
HIDEKI KAWAKITA
早稲田大学法学部卒。平成9年、某銀行入行、法人営業部にて主に中小企業向け融資業務を手がける。銀行員時代から、中小企業にとことんアドバイスをしたいと考え、資金繰りに関するメールマガジンを発行することに。銀行を退社後、平成16年10月に、銀行員時代最後の勤務先であった大阪市にて株式会社フィナンシャル・インスティチュートを設立。「銀行との付き合い方」というホームページなどを媒体に、中小企業向けに、資金繰り・資金調達についてのアドバイスを手がける。銀行員生活8年の中で、900社の融資を手がけた経験から、銀行の考え方について知り尽くす。現場で学んだ知識を余すところなく提供し、親身になって経営を考える同社の姿勢、そのノウハウが支持を集めている。
著書に、『銀行がお金を貸したくなる会社、引き上げたくなる会社』(PHP研究所)がある。
株式会社フィナンシャル・インスティチュート
http://financial-i.co.jp/
銀行とのつきあい方
http://ginkou.moo.jp/ |
PROFILE
臼井 由妃
YUKI USUI
1958年生まれ。東京都出身。東京家政学院短期大学家政学部卒業。株式会社健康プラザコーワ代表取締役。短大卒業後、さまざまな職種を経験し1991年、33歳で28才年上の夫と結婚。同年、病気を機に一線を退いた夫にかわり健康器具販売会社経営の道に。1995年に発明した男性機能補助用具「パワーリングネオ」は、2005年現在40万個を売る大ヒット商品に。1998年「健康医科学博士号」、ハワイアンカレッジより「名誉学術博士号」、2000年「経営学修士(MBA)」、2001年「理学博士号」を取得。平凡な主婦が社長に転身、5年で100億円企業に成長させる。現在、起業プランナー、経営コンサルタント、発明家、作家として活躍中。健康・美容・ダイエットの分野にも精通し、若い女性に多くのファンをもつ。全国で行われる講演は年間約100件にのぼり、官公署、地方自治体、学校法人、中小企業団体など幅広く行っている。2003年、日本テレビ系「マネーの虎」に出演。温かさと厳しさが備わったコメントにより人気を博す。「忙しい人の即効!勉強術」「Dr.ユキの楽学合格法―資格で億万長者になる」「金なしコネなし経験なし社長の超・経営術」等著書多数。 |
臼井「この対談は、かれこれもう20回近くになっていますが、お金に関わる仕事をされている方は初めてです。社労士さんや税理士さんはいらっしゃいましたが、社名にもお金の会社と謳ってありますし、まずはお金のこと、主な業務内容をご説明いただけますか。」
川北「主な業務内容は中小企業の事業再生のお仕事です。事業再生とは、もう今すぐにでも倒産しそうな会社とか、資金繰りが回らない会社を、どうやって資金繰りを安定させて、会社を建て直していくか、そういう取り組みをやる仕事です。」
川北「会社と顧問契約して、まずは資金繰りを改善します。その後、ちゃんと利益を上げられるようにして、会社を立て直していく。ここまでのお手伝いです。業界の中での私どもの特徴を挙げると、ホントの中小企業を対象にしているところです。年商でいうと、年商1千万円から10億円程度のホントの中小企業ですね。」
川北「よく新聞などに載ってる「事業再生」は、どうしても規模的に数10億円から数100億円とか、上場企業のことなんですよ。ホントに大きな企業が相手なんですけれど、私どもは中小企業、年商10億以下、そういうところをターゲットにしています。こういう企業を対象にしているところはあまり無いんですね。大きなコンサルティング会社だと、中小企業を対象にすると面倒くさいからなんですが。」
川北「私たちは困っている会社の中に入り込んやっていくことをモットーにしているんです。時には一緒に銀行交渉行ったり、銀行交渉のための書類を作ったり。ただアドバイスするだけではなくて、入り込んで一緒にやる。そういうスタンスです。」
川北「それから、よくある事業再生会社は、外科手術みたいな感じなんです。会社の組織や、仕組みを全ていじくるとか。そういうような、形でやることが多いんですけど、私どもとしては、外科以上に内科を大切にしています。資金繰りをまず回るようにして、業績向上して行く。これが先にあるんです。外科手術はその後ですね。」
-ユキ’s eye-
私も資金繰りなどに困った経験があります。中小企業ですから。ただ、コンサルティング会社に相談しようと思っても、「資本金1億円以上で、従業員さんと株主さんとたくさんいて……」という会社を対象にしていらっしゃるところでは、まったくスタンスが違うため、なかなかうまくいきません。中小企業は家族経営をしているところがほとんどですから。
そう言う意味で、川北様の事業のプランニングは隙間をついていらっしゃいますね。手助けも出来るし、御自身のビジネスプランとしても成功していらっしゃる点なのでしょう。
臼井「このメルマガは基本的に、起業された方、御自身で起業されたり、お父様の会社を継がれた方、そういう方を中心にお話をお伺いしてるんです。
いま、御社は東京と大阪にございますけれども、事業を起こされたのは大阪が最初ですよね。起業されたきっかけは?」
川北「起業したのは、大阪が最初です。もともとは東海地方の地方銀行に勤めていたんです。7年半勤めたんですけど、その時に、趣味みたいな感じでメールマガジンを始めたんですね。」
川北「メルマガの題名が、「銀行とのつきあい方」っていうもので、銀行融資について教えるものだったんです。勤め先の銀行には内緒で書いていたんですよ。当然、仮名を使っていたんですけれど。そうしたら、すごくたくさんの反響をいただいたんです。これが結局、起業のきっかけになるんですが、将来こういう形で事業するっていうよりも、銀行員として知っていることを、気楽に書いたというか、それが最初なんです。」
川北「 読者の方に背中を押されてっていう訳じゃないですけど、かなり反響が大きいので「これは中小企業の経営者にとって、銀行融資は結構重要なテーマかな」と思ったんです。それで、「これをビジネスにしよう」と思って、立ち上げました。大阪で起業したのは、銀行員時代、最後に勤めていた支店が大阪の支店だったことがきっかけです。地元が愛知県なんですけれど、愛知県に早く帰りたくなかったっていうのもあって。」
川北「
いま、私は東京にいることがほとんどです。大阪には週に1〜2回ですね。会社は東京と大阪ですが、クライアントさんは全国なんですよ。今のところ、北は北海道から南は九州までクライアントさんがいらっしゃいます。基本的には全国どこでも、ご要望があれば、というかたちです。」
川北「東京、大阪以外の地方だと、まず相談するところがないんですよね。私たちのような業務を行っている会社が少なくて、けっこうご相談をいただくんですよ。一人でもんもんとして、時間がたって、ますます悪くなっていくより、困っていらっしゃるのならまずご一報ください、と言いたいですね。
」
-ユキ’s eye-
川北社長のように、「こんなことやったら世の中に役に立つだろう」「楽しいだろう」という感じで、ときには「なんとなく」「副業」「趣味」という起業の形は案外、多いように思います。皆さんが言われるのは、楽しいこと、自分にピッタリしたことをやり出す方が上手く行くということです。逆に、「いまこのビジネスが良い」「儲かるぞ」と周りに言われて始めたことは、あまり上手く行かないように思います。
臼井「ご著書に、『銀行がお金を貸したくなる会社、引き上げたくなる会社』(PHP研究所)がありますが、このタイトルはすごいですね。ずばり一言では難しいと思いますが、お金を貸したくなる会社って、その会社の書類を見るまでもなく、ある程度印象で分かるものでしょうか。社長さんの人を見るとか言いますけど、どういう会社に銀行さんはお金を貸したくなるのでしょうか。
今はうまくいってなくても、積極的にお金を貸したくなる会社とはどういう会社なのか、勉強させていただけませんか。」

川北「銀行がお金を貸したくなる会社は、やっぱり社長が一番ですね。社長が数字を把握している、経営を数字で語れる社長ですよ。経営が思わしくないなら思わしくないで、きちんと「どういう対策を打って、どういう利益を上げていくのか」を、数字で語れる会社です。」
川北「 逆に、引き上げたくなる会社は、社長が数字にうとくて、夢ばっかりの会社ですね。夢は大切ですが、言葉だけというか、夢に数字が伴わない会社です。結局の所、数字で語れるかどうかを、銀行は判断しています。」
川北「数字で語れない経営者の中には、過去の成功体験に固執している方もいらっしゃいます。もうすでに通用しなくなっている法則に固執して、経営判断が遅れてしまう方ですよね。もちろん、きゅうきゅうになって私どもに相談してくる社長さんもいらっしゃいます。それでも、自分の体験に固執していらっしゃるんです。」
川北「
まずは、自分の中のそういうものを転換していかなければ、厳しい現実を再生することはできませんよね。ただ、ここで私どもがいろいろ言ったり、何かをしても、今までやってこられた経験がありますから。場合によっては、対立構造になることもありますよね。
一気に資金繰りをよくする方法だって、あるんですよ。」
川北「
うまくいかずに相談に来られた方に、これを説明しても、自分のやり方や銀行との付き合いに固執されるんです。そうすると、経営判断がさらに遅れてしまいますよね。ますます資金繰りは厳しくなっていきます。結局、私たちと契約されずに、後日、倒産の情報を目にすることも……。そういうときは、つらいですよね。けれど、うまくいっている会社なら、そもそも相談する必要はありませんよね。
」
-ユキ’s eye-
私も、著書の中で社長勘について書いています。この勘は、第六感の勘でもありますが、勘違いの勘でもあるんです。
経営者の中には、「これぐらいやれば、これぐらい売れる」という、「ぐらい」を中心に考えていらっしゃる方もいます。
私はAlmost aboutと呼んでいますが、自分の勘だけやってきた経験で話をする方がいる。しかし、私にとっても耳が痛い話です。誰でも成功体験の一つや二つはあって、社長は誰かに誉められる立場ではないから、その成功体験にひたりたい欲求があるんです。ここから脱却する必要があるんですね。
臼井「日本で雇用を支えているのは約96%の中小企業ですし、中小企業が元気よくならないと、日本はどうもよくならないと思います。普段から中小企業と深くお付き合いされている川北社長は、現在の中小企業というか、景気というか、どう感じていらっしゃいますか?」
川北「もちろん、全体的な景気は良くなっているんでしょう。全体的な数字としては、そうなのでしょうが、中小企業は日本に300万社あると言われていますよね。全体的に「良くなっている」と言えない状況だと思うんです。」
川北「
以前のように景気を総論で語ることもできなくなってきているんでしょうね。各論で考える必要があるというか。300万社の中には、いいところもあり、悪いところもあって、実際に私どもはその悪いところをお手伝いしている。」
川北「業種的には、製造業も流通業もあります。どれかの業種に偏っているわけではありませんが、あえて言うなら建設業が多いでしょうか。しかし、やっぱりあらゆる業種に「調子のいい会社」と「悪い会社」があるのが実情です。でも、この悪い理由は、景気のせいではないんですよ。これまで、400社くらいの中小企業からご相談を受けたのですが、厳しくなっている会社の特徴というのは、やっぱりあるんです。」
川北「 その特徴を挙げるなら、まずやっぱり、経営者のどんぶり勘定。どんなに景気がよくなっても、厳しい会社がなくなるわけではありませんよね。景気のせいではなくて、経営者の考え方なんです。数字をずさんにしている。これが一番の特徴なんです。
中小企業はすべて社長で決まります。良くも悪くも、社長のカラーがすべて出るのが中小企業なんですよね。」
-ユキ’s eye-
景気はいいに越したことはありません。しかし、経営者が数字でものを考えることが一番なんですね。いくら手術をしても、不摂生をしていれば回復が遅れるのと同じです。
景気のせい、政治のせい、銀行のせい、時代のせいと、○○のせいはたくさんあります。しかし、根本は社長にあるんですね。自戒させられます。
後編に続く→
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