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臼井 「木戸さん流の、経営者としての『もっと』というのを教えていただけませんか。」

木戸 「以前、人から『木戸さんはなんのために仕事をしているんですか』と聞かれたことがあるんですが、なんと答えようかな、と考え込んでしまった。『食うため』では寂しいし、『楽しいから』だと語弊がある。そこで初めていろんなことを考えるようになって。それがリフォーム会社をやっていた時で、この会社をもう7年もやっているのに…と考えさせられるきっかけは、その一言だったんです。その時は明確な答えを見い出すことができなかったんですが、今は、同じ質問をされて『楽しいからに決まってるじゃないですか!』って答えることができる人に、みんながなれる手助けをできる人でありたい、というのが自分の掲げているテーマなんです。」

臼井 「やっぱり、楽しいことをしている人には、楽しい人が集まるんですよね。ほんとは楽しいんだけど、それを伝えられない人は、損しますよね。楽しくないことを『楽しい』というのはキビシイけど、辛くても『今の仕事、楽しいよ!』って言ってると、そのうち自分もほんとに楽しくなってくるものなんですよね。」

木戸 「いやほんと、そう思います。そういう言葉をいつも使っていると、ほんとにそうなっていくんですよね。」

臼井 「今回が12回目の対談ですから、これまで11人の方と対談させていただいたんですが、みなさん共通しておっしゃるのが“言霊”の存在なんですね。自分を戒めるために、自分を盛り上げるために、『元気です!』とか『楽しいです!』とか、なるべく簡単で景気のいいことを言い続けていると、それがほんとになる、そんなことをみなさんおっしゃるんです。」

木戸 「それは本当にその通りですね。」

臼井 「それでね、例えばこの対談の記事を読んだ方が、その人にとって少しでも『これは!』と思う部分があったら、読んで終わりじゃなくて、ぜひ実践していただきたいですよね。」

木戸 「私もメルマガを発行してるんですが、身近なところで、簡単にできるノウハウみたいなものをご提供できたら、と思ってやってます。」

臼井 「木戸さんのメルマガって、どれくらいやられてるんですか。」

木戸 「号数は数えてないんですけど、去年の6月から日刊にしたんですよ。」

臼井 「えー、日刊! お見それしました。」

木戸 「いえいえ。」

臼井 「メルマガのネタ作りに関して教えていただきたいんですが、インプットがあって、それにいろいろな情報をアドオンしてネタとしてアウトプットする、ネタ作りってその繰り返しですよね。木戸さんの場合は、どんなところから情報をインプットするんでしょうか。」

木戸 「まず、今日あった出来事を思い出す、ですね。」

臼井 「本当にできる、伸びる人は、物事を振り返って反省して、そこから問題点を探し出して、それを次に活かしていく、というプロセスができる人だと思うんですが、そういう意味では、木戸さんはメルマガをもご自身の糧にされているということですか?」

木戸 「もともと文章は苦手な方で、週刊でやってた頃でもヒーヒー言ってて、日刊なんて絶対できない、絶対続かないと思ってたんです。それがある日、これまでターゲットがあるつもりだったけど、実はあまり明確じゃなかった、ということに気づいたんです。そこで、自分をターゲットにすればいいんだ、と考えた。そうすると書けるようになったんですよ(笑)」

臼井 「私もメルマガやブログをやってますが、かっこいいことを書けばみんな読んでくれるかなとか、おもしろいことを書けば読んでもらえるかなとか、考えるんだけど、それをやっても長く続かないんですよね。真剣に読んでる人から見れば、そこかしこにボロがある感じだし。だから、自然な姿勢で、自分に向けて書くというのはおもしろい方法・視点ですよね。私も勉強しなきゃ。」

木戸 「かっこいいことって書きたくなるんですよね、どうしても。ところが、毎日毎日かっこいいことなんて書いてられない。すぐにネタ切れしちゃうし。で、そういう自分を変えたいというのもあるんです。カッコ悪い、つまらないネタもさらけ出せるくらいの勇気を持とうよ、と。」

臼井 「なにをやってもダメな日ってありますものね。」

木戸 「そういった面も、自分の弱さもオープンにできる人間になれたら、みたいなことも考えてます。」

臼井 「私、欠点をさらけ出す勇気のない人は経営者になれない、というのが持論なんです。優柔不断が自分の欠点だと思っているんですが、時々メルマガなんかでもそういうことを書いたりするんですね。でも、それを読んだ方に『いえいえ、そんなことありませんよ』って言ってほしいわけじゃなくて、『臼井さんもようやく欠点をさらけることができるようになりましたね』って、認めてほしいんです。」

木戸 「それはスゴイことですね。」

臼井 「だから、木戸さんのメルマガに対する姿勢を伺って、また勉強させていただいた気がします。」






臼井 「話はガラリと変わるんですが、マイブームを教えてください。」

木戸 「一時期はまったくやってなかったんですが、元ギタリストなもんですから、最近ちょこちょこ弾くようにしてるんです。」

臼井 「以前のようにバンドを組まれて?」

木戸 「いえいえ、自分一人でやってます(笑)」

臼井 「エレキ?」

木戸 「そうです。」

臼井 「実は、何を隠そう、私も高校・大学時代はバンドを組んでたんですよ。ピアノの弾き語りなんかもやったりして。」

木戸 「えー、そうなんですか。」

臼井 「フォーク世代だから、マーチンとかギブソンとか、フォークギターも弾いてたんです。だから、実は今日お会いするのがとても楽しみで。」

木戸 「じゃあ、一緒にバンドやるしかないですね(笑)」

臼井 「やるしかないですね(笑)。バンドやってたとか、ビアガーデンでハワイアン演ってたとか、結構いろんな方が経験されてるんですよね。」

木戸 「私もね、渋谷の緑屋でやってましたよ(笑)。」

臼井 「うわー、懐かしい(笑)。ギターを弾くのは癒しになってますか?」

木戸 「そうですね。気分転換になりますし。」

臼井 「久しぶりなんですか?」

木戸 「そうです。奥の方にしまい込んでいたのを引っ張り出してきて、いつでも触れるようにしてあるんです。」

臼井 「たぶん、お仕事が順調で、やりたい方向性も見えていて、心も平穏な状態でいられているってことなんでしょうね。」

木戸 「ほんとそうです。やりたいこともきちんと見えているし。」




臼井 「今後、ご本を出される予定とか、あるいは日刊でやられているメルマガをまとめたりとか、そういうご予定はございますか?」

木戸 「そうですね、3冊目はまさにメルマガをまとめたものにしようと思っているんですが、まだ具体的なめどはたってません。」

臼井 「優先順位もあるし、やりたいこともいっぱいあるし。」

木戸 「やりたいことがいっぱいありますね、ほんとに。」

臼井 「やりたいことのすべてが“できること”ではないんですが、経営者ってほんとになんでもやりたくなっちゃうんですよね。やりたいのにできなくて『うーっ』ってなってる状態が好きだったりしてね。」

木戸 「それはありますねー。」

臼井 「執筆業をなさる方には特にお聞きしているんですが、経営者として、あるいは人間として、影響を受けた本、あるいは映画、芸術作品などがあれば教えてください。」

木戸 「いっぱいありますね。その中でひとつだけ挙げるというのは結構キビシイんですが、文章を書くことに目覚めたきっかけになったのが、神田昌典さんの『あなたの会社が90日で儲かる!』です。すごく惹き付けられて読んでいる自分にびっくりして、文章でここまで人を夢中にさせることができるんだ、なんて。衝撃的でしたね。で、読み終わったら一番に『資料を送ってください!』って電話しました(笑)」

臼井 「度合いは違うにしても、成功する経営者の共通点は、思ったらすぐ行動することなんですよね。石橋を叩いて叩いて叩いてから渡る、それでもいいんですけど、叩きながら走って渡るというのが、今の時代にはあってるんでしょうね。」

木戸 「そうじゃないとわからない部分ってありますよね。考えてるだけではわからない、やりながら考えていくってのがいいんでしょうね。」

臼井 「ほんとにそうですね。さあ、話は尽きないんですが、そろそろお時間が…。あ〜! 大事なことをお聞きするのを忘れてました! 『9階屋上から落ちても生きていた…』っていうのはどういうことなんですか? それをお聞きしないと、今日の対談は終われません!」

木戸 「ははは。窓ガラス拭きのアルバイトをしていて、真っ逆さまに落ちちゃったことがあるんですよ。どっちが早いか、なんて競争しててね。命綱とメインのロープを、本来は別々に縛らないといけないんですが、タイム競争してたもんだから、一緒に縛っちゃって。しかも、縛り方が甘くて、ぶら下がろうと思った瞬間にほどけて落ちちゃった。何も覚えてないですよ。」

臼井 「まあ、今こうしてご無事でいらっしゃるから…」

木戸 「だいぶ頭をヤラレたようです(笑)」

臼井 「いやいや(笑)。気が付いたら救急車の中ですか?」

木戸 「そう、全然なんにも覚えてないですね。」

臼井 「運が強いと言ってしまえばそれまでなんですが、生かされてるんですよ、きっと。」

木戸 「周りもそう言ってくれます。」

臼井 「もしかすると、その時に悪いものが全部落ちたのかも知れませんね。なんでも良い方良い方に考えるタイプなので、私。まあ、経営者ってそうじゃないとやってられませんものね。」

木戸 「そうですね(笑)」

臼井 「今回は、“小心者”とご自分ではおっしゃってますが、とてもそんな線の細い感じには見えない、モエル株式会社の木戸一敏さんをお迎えいたしました。どうもありがとうございました。」

木戸 「ありがとうございました。」


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